涼宮ハルヒの覚書

涼宮ハルヒシリーズの小説・アニメ・その他関連することに関する覚書(メモ)です。

「いつからハルヒファンに?」2016年アンケート結果と仮説・考察と今後の課題。 #haruhi

ハルヒファンのスンさんがハルヒファンの年齢に関するアンケートを実施中で、そろそろ結果が出そうです。個人的にも興味深くアンケート終了を待っているところです。

で、そういえば私も以前似たアンケートをしたことがあったな、と思い出しました。

 

haruhimemo.hatenablog.jp

2016年10月の調査とその考察記事ですね。ハルヒファンの年齢アンケートとその結果についての分析を行っています。結構真面目に取り組んでいた模様です。

スンさんのアンケート結果と見比べても、当時の結論である「ハルヒファンの比率は若ければ若いほど多い」とほぼ合致しています*1し、考察結果による下記の仮説も、未だ妥当性が高いように感じます。

 

ハルヒのファンは世代交代している」

 

ハルヒは上記のアンケートの後にBS11やNHKBSプレミアムで再放送されていますし、アンケート後にハルヒのファンになって今ネットで活動している方も多そうですね。

 

ところで当時、

 

これらの検証をするには「あなたのハルヒ暦は何年ですか?」「あなたがハルヒに入ったのはどのメディアからですか?」などの追加アンケートを行う必要がありそうです。

 

と唱えており、実際上記の趣旨のアンケートは実施したものの、その集約や考察はサボってしていなかったのでした。

というわけで、上記アンケート結果について1年半くらい経った今さら考察してみようと思います。

 

それでは以下、レッツゴー!

 

まずはあずさんと私が行った追加アンケートです。

 

この質問項目でもあずさんと私、ほぼ同じ傾向を示していました。それなりに精度が高いと言えそうですね。

で、この結果を合わせてグラフにしてみます。なお、あずさんと私のフォロワーに重複があるため、単位は回答人数ではなく回答数としています。

 

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こうなりました。

一応補足すると、アンケート実施は2016年なので各項目の区分は下記のようになります。

 

  • 0~3年前=2013年~2016年=『長門有希ちゃんの消失』放送前後
  • 4~7年前=2009年~2012年=2009年版放送~『涼宮ハルヒの消失』公開後
  • 8~10年前=2006年~2008年=2006年版放送~2009年版放送前まで
  • 11年~=~2005年=アニメ化前から

 

こうして見てみると2006年版でファンになった方が半分近くいるのが分かります。当時はニコ動の台頭と重なって、ハルヒオタク文化のメインストリームにいましたからね。

個人的には2009年版でファンになったという声も多数聞いているので4~7年前の項目がもうちょっと盛り上がっててもいいのでは? という気もしましたが、やはり初回放送時のビッグバンがでかかったのかもしれません。

アニメ化以前からという原作派古参ファンの地味な多さも見ものですね。2013年頃はシリーズ展開としては割と冬の時代だったように記憶しているのですが、それ以降は『長門有希ちゃんの消失』のTV放送やパチンコ、パチスロ展開、2016年4月にはAbemaTVでの一挙放送もありましたし、当時入りたてのファンが「0~3年前」の項目を支えてくれていたものと思われます。

この結果を先の年齢比率のアンケート結果と併せて見てみましょう。

 

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さて、ここで奇妙な傾向が見つかりました。

年齢のアンケート結果で若年層の比率が高いということが分かったことから、当時若年ハルヒファンのペルソナの仮説として、以下のように述べていました。

 

2006年のアニメではなく、2009年の「改めて放送」や2010年の『消失』劇場版、2011年の『驚愕』、2015年の『有希ちゃん』から入ったファンが多い

要するに、ファンの構成は「昔から好きな古参オッサンファン少数」と「最近ファンになった若年にわかファン多数」によって成り立っている、と考えていました。正直、これは自然な発想だと思います。

で、もしそうだとすると2つのグラフは相似形になるはず、と見込んで設問していました。ですが、実際には全然違う形になっています。

 

2つのアンケートから見えてくるハルヒファンの多数を占めるペルソナは「(2016年当時)2006年版からの10代ファン」ということになります。

 

ここからは考察というか想像です。

 

・2006年にハルヒが初アニメ化し、ニコ動などの影響もあってファンが爆発的に増えたが、時代を経るにつれて大多数のファン(オッサン)は別作品に流れた。

・仮に10代のアンケート回答者が平均18歳として、9年前の2008年頃、9歳か10歳くらいの時にニコ動またはYouTubeなどでハルヒに接触し、アニメを見てファンになった。

・上記のような、ハルヒで初めてネットコンテンツやアニメというオタク文化に触れたというようなハルヒ原体験世代の一部は、多数のオッサンのようにハルヒから離れることなく、今もネットでファン活動をしている(もちろん彼らもその後ハルヒ以外の作品にもハマるが、ハルヒはアニメなどの入り口になった無二の存在、という印象なのかもしれない)。

・彼らにとってのハルヒは、オッサンにとってのエヴァガンダムやヤマトのように、時代時代でいろんなアニメにハマりつつも、一番大事なのはこれ! という存在なのかもしれない(それが原体験、という意味か)。

・上記のような10代×2006年版ファンを筆頭に、2009年版や有希ちゃん、AbemaTVでファンになった人もいる。2009年版以降のファンが41%、約4割はいるので、少数派といってもそんなに少数というわけでもない。

・今は更に時代を経ているので、2006年版以前ファンと2009年版以降ファンなら、そろそろ後者の比率の方が高いかもしれない。

・が、どのタイミングでも影響を受けファンになりやすいのはオッサンではなく10代20代の若年層。

・多くのオッサンにとってのハルヒは、面白いけどエヴァorガンダムorヤマトのような自分のコアになる作品ではなく、一過性の作品の一つだった(もちろん、私のような例外も多数いる)。

 

これらの事からさらに考えられるのは、

 

若者ファンがにわかでオッサンファンは古参、というのは間違い。若年古参ファンやニワカオッサンファンなど多種多様。むしろ作品から離れていったニワカオッサンは非常に多い(※今ファンであるオッサンがニワカ、ではありません)。

・何故ニワカオッサンが多いかというと、彼らにはハルヒの他に自分のコア・原体験となった作品があるから。

ハルヒは2006年版期だけの一発ドカンの一過性作品ではなく、その後のシリーズ展開や再放送でその時その時ファンを獲得している。

ハルヒのファンになるのは、どの時代でも若年層が多い(=ファンが年々高齢化しているわけではない)。

・日々増えていく若年層ハルヒファンにとって、何故最新作やハルヒ以前の作品が原体験ではなく、ハルヒなのか? 普通に考えればその時の最新作が原体験になってもよさそうなのに何故? ←これについてはさらなる調査が必要。

 

あたりかなと思います。

2つのアンケート結果を見比べてみると意外な結果が見えてきましたが、実はハルヒが10代の心をシッカリ掴んで、時代を経ても彼らのコアな作品であり続けていること、今も若年層のハートをキャッチしていることが分かり、なんだか嬉しい調査結果でした。

 

以上です。

今回は考察部分が多くツッコミどころも多いと思うので、ぜひツイッターやコメントにてご指摘やご感想をお寄せくださいませ。

 

 

□過去の記事

haruhimemo.hatenablog.jp

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*1:スンさんの結果にはユーザーの年齢層による傾斜調整を行っていないので、当時の私の数値とイコールではありませんが、似た傾向ではあるようです。