涼宮ハルヒの覚書

涼宮ハルヒシリーズの小説・アニメ・その他関連することに関する覚書(メモ)です。

「長門有希ちゃんの消失」キャラソンシリーズが出そろったのでレビューするよ。最後は王者の風格、涼宮ハルヒ!

長門有希ちゃんの消失」キャラソンシリーズ"In Love"、最後は7月22日に発売になった涼宮ハルヒのキャラソンについてレビューします。

ハルヒが好きな方もそうでない方も、CD購入の参考になればと思います。
 

 □王者の風格、涼宮ハルヒ

CDジャケットは光陽園学院の制服でロングのハルヒ。手のひらに載ってる長門はなんか恥ずかしそうな表情。なんでだ。

 

  • 1. Dreamerという冒険者
Dreamerという冒険者

Dreamerという冒険者

1曲目は ノリのいいポップな感じの曲です。「冒険でしょでしょ?」と「Super Driver」であれば後者に近く、ハルヒというキャラには合っていると思います(逆に「冒険でしょでしょ?」は、作品のテーマ曲としてはベストマッチですが、ハルヒというキャラクターの歌としては少々おっとりしすぎてるんですよね。もちろん、作品そのもののテーマ曲なのでそれでいいのです)。

歌詞も、「冒険」を主題にしているところは「冒険でしょでしょ?」のオマージュかと思いますが、ハルヒの(表面的な)イメージには合っていると思います。

というわけで悪くない1曲なのですが、ただ、歌いだしの

 

Ya ya ya ya! だっていつも Dreamer

Ya ya ya ya! もっと走れ Dreamer

 

というのだけはいただけません。

チャゲ&アスカなの? それともビートルズ来日なの??


Yah Yah Yah - Chage & Aska - YouTube


The_Beatles - ビートルズがやって来る ヤァ! ヤァ! ヤァ! A Hard Day's Night ...

 

このキャラソンシリーズ、やっぱりオッサン狙いなんだろうか…

 

  • 2. 錯覚Loving’ you?
錯覚Loving' you?

錯覚Loving' you?

2曲目はバラード調のゆっくりした曲…かと思いきや、2曲目も元気のいいアップテンポの曲です。

歌詞は確かに恋愛について歌ってはいるのですが、「恋愛感情なんてのはね、一時の気の迷いよ、精神病の一種なのよ」(でも少し気になる)程度の深刻さなので、あまり深い恋愛ものではありません。「有希ちゃんの消失」の物語中でも、ごく序盤のハルヒを体現した歌で、「今は恋よりも大事なものがある!」といった趣向です。

この曲に比べれば、「私ついていくよ どんな辛い世界の闇の中でさえ」な「God Knows ...」や、「I still I still I love You! I'm waiting waiting forever」な「Lost my music」の方が恋愛ものだよね、という感じです。

 

で、個人的には、ハルヒのキャラソンの2曲目がこういう歌で、とても、とってもほっとしました。

 

というのも、「長門有希ちゃんの消失」ではハルヒは負けヒロインなのですが、個人的にはハルヒの失恋ソングなんか聞きたくねえ、と思っていたからです。

 

私は原作同様キョンハル原理主義なので、ハルヒの失恋とかあってはならないわけです。だから「もしキャラソンで失恋ソングとか、ジョンまたはキョンへの叶わぬ淡い恋心とか歌われたらどうしよう」とか「まあ1曲目は王道のガールズポップだろうけど、2曲目とかにそういうの入れ込んできたらどうしよう」とか、発売前から不安になっていました。あまつさえ「ハルヒ負けソングを歌わされることになったら、平野さんの精神状態は大丈夫だろうか…」などとあらぬ心配までしていました。

そんな気持ちが「長門有希ちゃんの消失」のスタッフに伝わったのか、はたまたスタッフの皆さんも「俺たちだってハルヒが失恋する歌なんか聞きたくねえよ!」とお思いの同志なのかは定かではありませんが、とにかくこの曲も明るいハルヒの歌です。あー、よかった!

 

長門有希ちゃんの消失」序盤のハルヒということは、本家の序盤と考え的にあまり変わらないハルヒの歌なので、普通にキョンと仲良くなっていくハルヒの歌としても聞けてグッドだと思います。

 

というわけで、キョンハル主義の方も、不安にならずに聞いてください!

 

あー、本当に良かった。。。

 


3. フレ降レミライ (涼宮ハルヒver.)

3曲目はおなじみアニメのオープニング曲のハルヒ版です。

これはもう王者の風格というか、このままテレビで流してもいいんじゃね? というくらいばっちりハマっています。というか、個人的には本当は毎週オープニングに流れていたのはこっちで、最終回、悪の首領を倒して大団円の時に流れるオープニング・全員歌唱バージョンが実際に使われた方だったのでは? という感じさえあります(ありません)。

歌詞も大人しい長門よりは元気なハルヒっぽい感じなので、そこもばっちりですね。

 

この曲は特に2番以降各箇所でいろんなかわいいフレーズがあり、音の高低差も激しく、他のキャラのバージョンの場合そこの声質の変化が魅力的な聴きどころになっています。

一方、ハルヒバージョンの場合、どこを切っても「元気なハルヒ」っぽい歌い方一辺倒です。で、すごいのが、その結果どのパートもかわいい! ということです。音が上がっても下がってもハルヒ、かわいい。すごいです。

さらに言えば、どこのフレーズも一つ一つ丁寧にハルヒっぽく歌われていて、これにはもう平野綾さんの歌唱の実力と、それに勝るとも劣らないハルヒというキャラクターに対する愛を感じます。ただ上手いだけの歌い方ではなく、平野さんは「元気なハルヒ」が大好きなんだろうな、と思わされる歌い方になっています。

 

個人的にはハルヒは元気なだけの女の子という一面的なキャラクターではないのですが、その点を差し置いてもこの歌はハルヒというキャラクターの歌としてパーフェクトだと思います。

涼宮ハルヒシリーズの展開が大人しくなってしまって以降、こういう歌が聴けることを、本当に幸いに思います。

 

というわけで、個人的には「錯覚Loving’ you?」にも変な思い入れがありますが、ハルヒ版の「フレ降レミライ」がやっぱりお気に入りです。

 

 

長門有希ちゃんの消失」キャラソンシリーズ"In Love"のレビュー、いかがだったでしょうか。本作のファンの方だけでなく、涼宮ハルヒシリーズのファンで「有希ちゃんはちょっと…」という方も、声優さんのファンの方、ハルヒシリーズビギナーの方も、これらの歌をきっかけにハルヒシリーズをより一層好きになってくれたら嬉しいです。

 

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