YoutTubeにてハルヒ関連の動画を調べていたところ、掲題の動画にてハルヒの話題に触れているようだったのでメモがてらご紹介いたします。
□DVD涼宮ハルヒの憂鬱が何故北米で売れる?
2008年2月15日放送のワールドビジネスサテライト内の、アニメの動画共有サイトへの違法アップロードとそれを受けた角川の取り組みに関する特集でした。
一切プロモーション活動をしていない北米でハルヒのDVDが国内と同程度売れたことを受けて、現KADOKAWA取締役会長の角川歴彦氏がハルヒダンス動画など違法アップロード動画をチェックし、作品の拡散に貢献したという点で肯定的に捉えている様子が紹介されています。「基本的にテレビから録画したものをアップロードしている」というキャプションのシーンで流れている映像がどう見てもゲーム「涼宮ハルヒの戸惑」の映像特典だったりするのはご愛嬌。
このヒットを皮切りに、MADや違法動画を角川公認としたり、角川アニメチャンネルを設置したりするようになった、とのことです。
それから7年が経過した2015年現在、基本的に出版社(+映画会社)であった角川はニコ動(ドワンゴ)というメディア、スタジオジブリやスタジオカラーというコンテンツ供給元、果てはバンタンという学校なども巻き込み、多メディア企業とも言うべき株式会社KADOKAWAとして巨大に成長しました。出版業界がシュリンクしていく中、非常にうまい形で多メディア化したように思います。
そのターニングポイントになったのが、TVアニメ、しかも地方局の深夜番組でありながら、YouTubeやニコ動という当時のニューメディアであった動画共有サイトをベースにヒットした「涼宮ハルヒの憂鬱」の内外&ネット上での成功だった、と考えていいと思います。
よく「(20)00年代を代表するアニメは何?」という問いがありますが、
-TVアニメのフィールドをネット上&海外に広げた
-作品と受け手の関係を双方向的なものにした*1
-上記2点を、ネットを介することによって同時間的(コンテンポラリー)なものにした
という点で、「涼宮ハルヒの憂鬱」が2000年代を代表するアニメと言って差し支えないんじゃないかと思っています(他にも評価すべき点はありますが)。
なお、「70年代のヤマトや80年代のガンダム、90年代のエヴァに比べればハルヒは並べるに値しない」というのもある面では首肯できますし、認知度や影響力という意味ではハルヒはそれらに数段劣ると思います。が、メディアがTVか劇場くらいしかなかった時代と単純な比較はできませんし、メディアや視聴者の趣向が多様化し個々の作品の影響力が小さくなったという点でも、21世紀的というか、2000年代的だと思います。
涼宮ハルヒの戸惑(完全限定生産・超限定版:ゲームオリジナルコスチューム「超勇者ハルヒフィグマ」同梱)
- 出版社/メーカー: バンプレスト
- 発売日: 2008/01/31
- メディア: Video Game
- 購入: 2人 クリック: 81回
- この商品を含むブログ (174件) を見る
そういえばfigmaの第ゼロ弾も(超勇者)ハルヒでしたね。特典ではなく商品としての第1弾は長門。主人公やメインヒロインが第1弾じゃないなんて、それもすごい話だ。