この記事の続きで、今回はメインのハルヒ最新作『七不思議オーバータイム』について感想を書いていこうと思います。
以下、ネタバレ全開なので未読の方やNGの方はまわれ右! 今回はR18要素はないので大人も子供もネタバレOKならカモン! そして「ここはそういう解釈? こうじゃね??」「俺はこう思ったぜ!」など、感想を言いたくてたまらない方はコメント欄をぜひお使いください。ツイッターでネタバレ全開できない鬱憤はここで晴らそう!
それでは以下、レッツゴー!!
・トップ絵。キョンが変な表情ながらイケメンに。みくるちゃんと長門はかわいくなったね。古泉くんとハルヒはよく分かりませんでした。
・百人一首の漢字が読めないみくるちゃんをさらっとサポートする長門ナイス。長みく、珍しいパターンな気も。
・ハルヒ好きを表明している筒井康隆さんの名前が出てきてビビる。筒井康隆さんといえば、2018年9月5日の日記で「ハルヒの解説を書いた」という旨記述していることでハルヒファンからは有名だけど、これは何かのアンサーなのだろうか。一説には、ハルヒシリーズが角川スニーカー文庫から角川文庫に移籍するのでは?(筒井氏の解説はそれ用) とも言われているので、もしかしたら早いうちに種明かしがされるのかもしれない。
・話を七不思議に戻すと、筒井康隆氏の著書をわれわれ読者にオススメしてくるなんて、キョン、お前いつの間に読書家になったんだ? って感じでした。そういう意味でもここはメタ的な一節のように思えました。
・キョンが古泉くんにゲームで負けたことがない事に気づくシーン。これは『あてずっぽナンバーズ』からの流れで、今回古泉くんにほぼ負けていたことで、おそらく"ハルヒの前では"という前提が付くということでしょう。つまりハルヒが「せめてゲームくらいでなら古泉くんに勝ちなさいよ」と思ってるってことだと思われます。ちなみにアニメ版では『孤島症候群(全編)』のフェリーの中でキョンがババ抜きで古泉くんに負けるという設定ミスをやらかしています。
・坊主めくりに長門を誘う古泉くん。結局断られちゃうけど、その心遣い、いいね!
・古泉くんが落とした百人一首の絵札が示すとおり、作中の時間は5月末。驚愕のラストで飛んだ未来が5月中旬だったので、ハルヒにプレゼントを渡した後の話ということ。おい、結局ハルヒに何を渡したんだ? …というのはさておき、このように本作で出てくる百人一首の和歌は基本的に作品中の状況にリンクしているようです。私は百人一首わからんけど、よく知っている人ならより楽しめそう。
・新キャラ登場、みくるちゃんを見て「不思議の1つはここにあるではないか」。普通に考えればメイド服の女の子が学内にいて不思議、ってことだろうけど、みくるちゃんの正体をひと目で見抜いたようにも読める。
→ひょっとして、このエピソードの中に北高学園七不思議、つまり7人の普通の人間じゃない存在が隠されている、とか? 仮に「普通じゃない存在はフルネームが判明している」という法則に則ると、涼宮ハルヒ、長門有希、朝比奈みくる、古泉一樹、喜緑江美里で5人(朝倉涼子と渡橋泰水は今学校にいないようだし今回名前が出てこないのでパス)。キョンと新キャラの名前が今後公開された時に合致するというギミックか?
・キョンの新しいニックネーム、キャム登場。これでキョンの本名が絞り込めるか…? 無理だろキャムじゃあ。。
・新キャラはキョンやハルヒのクラスメイトでミステリィ研究部のメンバー。『憂鬱』時点ではミステリ研究会だったので、部に昇格した模様。ここにもドラマが有ったのかな?
・キョン氏、約1年前、入学直後の貼ハルヒとの会話(ミステリ研絡み)を正確に覚えている模様。貴様は本当にハルヒオタクだよな。。
・孤島症候群や雪山症候群について触れる新キャラとキョン。このように、本作はこれまでのエピソードを引っ張ってくる描写が多く、谷川先生の「ちゃんと覚えてるからね!?」というアピールを感じる(下世話な捉え方)。
・珍しく新キャラに注視する長門。やはりこの新キャラ、只者ではないのか。
・新キャラの名前はあくまで出さない方針の模様。現状、この子は普通の人間と判断するのがよさそう。
・例の会誌の話。ここで『編集長☆一直線!』とつながる。今回つなげたがりのながるん。
・長門が読んでいる『イメージ・シンボル事典』。長門が読んでいる本はたいてい物語の進行にリンクしているわけだけど、ここではどういう意味が? 『七不思議オーバータイム』がシンボル的にも読めるって意味かな…読書家の方、オナシャス!
・長門が本を閉じて新キャラの話を聞いていることに超ビックリするキョンと古泉くん。みくるちゃんは今回も安定の蚊帳の外か。。
・ミシテリ研部長の申し出は無視した長門が新キャラには対応している。やはりこいつには何かありそう(今回は判明しないけど)。
・長門書庫に新たな1冊。100万字の超長編で、wikipediaには「20世紀後半の英語圏文学のなかで、もっとも詳しく研究されている一冊」と書いてありました。その初版本が部室にある意味とは…? スミマセン、本に疎い私には全く見当がつきませんでした。今回百人一首含めてこの手のシンボリックな小物が多いので、それらに意味があることは間違いないと思うんですが…この歴史的・文学的な引用の多さ、やはり角川文庫への移籍が迫ってるのか?(卑しい考え方)
・両目の色が特殊で、金髪で、猫科の動物のような交換留学生。白人イメージっぽいけど、宙に舞う鮮やかな金髪(=ロングヘア)、トイレの前で鉢合わせ、辺りがミスリードだとすれば、男とも女とも書いてないよな…国木田くんを食っちゃうような小柄金髪ロング碧眼美少年キャラだったりして。→ミス研女子って後で書いてあったわ。白人金髪美少年の夢は儚く消えた。
・新キャラは先月からキョンたちのクラスに来たとのこと。『驚愕』でハルヒがこんな風変わりな編入生についてコメントしていないのには違和感。先月=4月末であれば、驚愕の直後に来たのかも?
・さり気なく『猫はどこへ行った?』と『編集長☆一直線!』両方に絡めて古泉くんが会誌に寄稿したミステリを引き合いに出してくるキョン。正統続編アピールすごい。
・続いて古泉くんがそんなに必要ないのに『溜息』の秋の桜や1日限りのリョコウバトを引き合いに出す。もしかしてシリーズ全作とつなげる気なのかな??
・ディクスン・カー。密室殺人ものの名手だったそうです。
・ミステリ談義と古文の解説にページを割きまくる古泉くん。悠長~。
・「ゲームの中でしか見たことのない平安時代だ。」平安京エイリアンの話か! キョン、渋いな!! …ん? 鬼=エイリアン=宇宙人てこと?(多分違う)
・古泉くんの解説中に長門が読んでいるのはホラー児童書。なんやねんそれ、と思ったらAmazonにはそういうコーナーもありました。メジャーなジャンルなのね。つばさ文庫のこれを読んでる長門、かわいいなおい。
五年霊組こわいもの係(2) 友花、悪魔とにらみあう。 (角川つばさ文庫)
- 作者: 床丸迷人,浜弓場双
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2014/06/13
- メディア: 単行本
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・ここにきて鬼=外国人の日本人島民殺傷事件を古典からひっぱってくる古泉くん。新キャラ=鬼とでも…?
・対してキョンは「光の玉に変身したお前に言われても説得力に欠けるというものだ。」これよ、原作キョンの持ち味は、こうやってすぐ物語の腰を折るところ。これ結構重要な要素だと思います。
・「携帯で写真や動画を何本も撮られて~」という表記上、ハルヒ世界ではまだ携帯が主流の模様。もちろん携帯=スマホのことかもしれないし、ネットで拡散という辺りはスマホ時代っぽいけど、携帯時代でもギリ動画を(PC経由で)ネットにアップ、は可能だったので。つまり、携帯、スマホ、どっちもあり得ます。
・ひだまりの民…懐かしくも珍しい、固有の商品名表記ですか。それにしてもずいぶん可愛い首のスイングさせ方してるなキョンよ。
・ちなみにの「ほほん族/ひだまりの民」は2002年発売。これで作中の時代が絞り込めました。
・ハルヒの現在地をかなりの精度で把握している古泉くん。正直、キモいッス…
・さり気なく生徒会長について言及する古泉くん。つなげたがり。
・「それでは北高七不思議案策定会議を本格的に始めるとするか」おおー、キョンが主体的な主人公っぽい!! おじさん、ここでちょっと感動しちゃった(ここで?)。
・海外旅行の渡航費に思いを馳せて虚空を見上げる古泉くんワロタ まあ渡航費うんぬんはキョンの想像だけど。
・ハルヒ流二宮金次郎像の怪奇現象をかなりの再現度で言い当てるキョン。確かにハルヒならそういいそうだ。もうお前ら結婚しろよ、というか同一人物では?
・キョンやハルヒが七不思議を「もう少しひねってみよう」と新たに創造していくのに対し、古泉くんは既存の七不思議からの引用が目につく。古泉くん、そういうとこやぞ。。
・でも古泉くんもキョンに(ハルヒの想像をうまく想像で再現したキョンに)「さすがですね」と言っている辺り、自覚はあるんだよな。4年間彼女の精神世界を見守ってきたのに、同じ想像はできない古泉くん。そしてそれを当然みたいに言い当てちゃうキョン…この関係、やっぱつれえわ。。
・古泉くんの「達筆とはいい難い文字」再登場。これは『笹の葉ラプソディ』からのリンクですね。
・像が動く仕組みを気にしたり、いきなりアクチュエータがどうのと言い出すみくるちゃん。あれ、そんなに機械強いって設定だっけ?? 今回一番の違和感ポイントはここでした。
・児童書を読みながらいきなり青銅の成分比率を差し込んでくる長門。しっかり聞いてる長門かわいいなおい。
・二宮金次郎像の成分比率が年に一度変わるという学園七不思議を提唱してくる古泉くんワロタ 学園の一体誰が二宮金次郎像の成分比率を観測してる設定なんだよ!
・その直後、二宮金次郎像の成分にオリハルコンをぶっこんでくるキョンに、その比率に異議を唱える古泉くん。初読はザスニを買った直後に喫茶店で読んでたんだけど、ここで声出してワロタ キョン、「ちょっと弱いかな。」じゃねーよwww 古泉も満足そうに納得すんなwwwww
・「アラームか着メロ」やはりここは2000年代前半の世界なのか。着メロの定義について、wikipediaによると「携帯電話およびPHSの着信音を単音または2 - 128音程度の音楽風メロディーにする機能」とのこと。やはりこいつらまだガラケーなのか。
・どうでもいいことだけど、着メロの発想の元になったのが特撮番組『重甲ビーファイター』の武器、インプットマグナムだということを調べている経緯で知った(本当にどうでもいい)。
・コンピ研からゲーム勝負でぶんどったノートPC登場。これで『射手座の日』とつながりました。
・どうでもいいことなら自分の判断で自信を持って「禁則事項」と言える、と喜ぶみくるちゃん。よかったねえ…おじさんここでも感動しちゃったよ。
・それはそうと、胸を張った上半身反らしの魅惑のメイド姿は見てみたいので誰か描いてください。
・夜中の音楽室もまた丑三つ時。
・夜中の音楽室が密室であるという当たり前のことをわざわざ強調する古泉くん。本当にミステリ好きなのな。
・エアコンやエスカレーターなど学校設備増強に終始する学校の階段の怪談ワロタ しかもまた丑三つ時だし。
・「その鏡を丑三つ時に見たらどうなることにする? まずは古泉」なんで丑三つ時前提なんだよwww 「まずは古泉」じゃねーよwww
・「ドッペルゲンガーですか。もう一人の自分を目の当たりにするというネタは、個人的には食傷気味なんですが……。」って、ものすごいテクニカルに『消失』を絡めてきました。他にも自分を見るエピソードってあったっけ? あ、『陰謀』と『驚愕』もか。本当に全シリーズ網羅する気なのかな?
・光学異性体ってのは意味がわからないけど、構造式的に左右対称な物体ってことかな??
・「ジャム」これはなんか聞いたことがあるので分かりました。SF小説『戦闘妖精・雪風』に出てくる、人類が初めて遭遇する不思議な存在がジャムでしたね。それにしても、長門有希の100冊に作者・神林長平の他の作品が挙げられてたり、アニメ版『ミステリックサイン』の最後のシーンでこれまた神林長平さんの他の小説を読んでたり、確か「長門有希」って名前自体も神林長平さん作品のキャラからもってきていたとかなんとか…それにしても「ジャム」という固有名詞をそのまま発言するというのは、いかにもメタ的でこれまでなかなかなかった気がします。残念ながら、私はこの辺詳しくないので、長門がどういう意味を込めて「ジャム」と言ったのかはよく分かりません。。
・話は開かずの扉から何故か異世界冒険者へ。これって『ハルヒ劇場』では? だとするとあの世界、トイレから行ったのか…
・「果てしなさそうな物語」これはそのまま、ミヒャエル・エンデの『はてしない物語』ですね。異世界冒険ものというところも同じのようです。
- 作者: ミヒャエル・エンデ,上田真而子,佐藤真理子,Michael Ende
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1982/06/07
- メディア: 単行本
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・「Cワープか」なにそれ? SF用語?? 今回は本当にマニアックだな!
・異世界の人たちとトイレから異世界に行った人との別れをマジで考えて悲しくなるみくるちゃん。みくるちゃんとしては当然未来に帰らないといけない自分に照らして想像しているわけだけど、キョンは「そんなにしんみり言われるとは思わなかった。」そうで。キョン、そういうとこやぞ…
・「大丈夫です、朝比奈さん」「続編が作られたら、そいつはまたあっちの世界に飛ばされて、仲間たちと再会しますし、記憶も戻りますんで」「本当? よかったあ」おおお!! やったぜ!!! これメタ的にはどう考えても『涼宮ハルヒシリーズ』そのものの最終的な展開の話ですよね?? 最後にみくるちゃんは未来に帰って記憶を失うけど、戻ってきて記憶を取り戻しキョンたちと再会する、のかあ…正直、みくるちゃんは未来に帰るだけで、そこまでのハッピーエンドだとは思ってなかったわ…マジで嬉しい…あとは書くだけです谷川先生! いや、そこまで書くのはもうちょっと後でいいです!!
・「できれば二作目で終わって欲しいものですが」「たぶん、三部作くらいにはなるんでしょうねえ」え、先生そんなに書く気なの!? ヤル気満々マン!!??
・ミステリ研の資料に『移動する人体模型の恐怖』という謎に関する記述あり。あれ、じゃあ冒頭に新キャラが言っていた「謎」って、普通の人間外キャラのことではなくやはり七不思議的な明示的なものなのかな? …と思ったら直後にこれは七不思議ではないと古泉くんが明言していますね。
・早朝、家庭科室の調理台の上に晒された、三枚に卸された鯵…一体何なんだ…
・新聞部員も携帯持ちの模様。描写を見てもやはりスマホっぽくはないよなあ。。シャッターがあるというのはどちらにしても違和感あるけど。
・うーん、この6つ目の謎、つまりミス研がもってきたやつは、キョンの答えが真相なのかな? 古文と併せて再三謎解きをしている辺り、読者に同じようにやってみろと言っているようにも思うんだけど…
・古泉くんから長門にスムーズにパスされる印刷業務。こいつら仲いいのな!
・なんか古泉くんがキョンにウインクしてた。相変わらずキモカッコゲイだな。
・「それほど 歴史があるわけでもない県立高校なんだし。」そうなの? 調べてみたところ実際の北高は1971年開校とのこと。まあ確かに。
・「古泉は表情選択にミスって何とも言えない奇妙な顔面になっていた。」あのにこやかスマイルもミスることあるんだww
・校長と将棋を指すハルヒ。地味にこれで『涼宮ハルヒの一手損角換わり』ともつながった。先生的には正史に入れていいって判断? 寛大だなあ。面白かったけど。
・「あたしも一緒に考えたかったのに!」あわわわわハルヒクッソかわいいいい!! というか、素直になってない? ハルヒ前より素直になってるよね?? 前だったら↑ここまで言わなかったよね??? なんだよそれ…大自然の申し子かよ…(←?)
・「考えてみたら、これは俺たちがハルヒを出し抜けた最初のケースなんじゃないか?」いや、2回目です。数日前に寝込みを襲ったのを忘れたのかこの男は。それともあれはキョン自身が計画したわけじゃないからノーカンなのかな。あとあれは「未然に防いだ」のとは違うもんな。
・ハルヒの能力を当てにして直接エアコンの設置を懇願しだすキョンワロタ
・「続編って何? 一作で勝負しろ」「設定があまりにもご都合的すぎる」「プロットから練り直せ」…確か谷川先生って異世界転生ものを読むのは今回のスニーカー大賞の選考が初めてって書いてありましたよね? これなんてスニーカー大賞選考会議の会議室?? ザスニLEGENDにこれが載ってるということ自体がメタネタすぎるww
・「なんとなく、追求してはヤバいタイプの危険なワードだという直感がしたので~」これ、どういうこと??
・多聞天と毘沙門天が実は双子の兄弟で…って話は、どの辺りまで真に受ければいいんだろう? 真面目に考えると、今回登場した様々なキャラのうち、2名が実は同一人物とか関係者とか、そういう考察が成立するんだけど…どうなんだろう?
・でもやっぱりハルヒは8つ目の謎という新たなものを創造するんですね。それだよなあ。これこそハルヒ。しかも今回は七不思議をみんなと一緒に考えられなかったから八不思議にするって。かわいいかよ。
・「ところで七不思議以外の不思議、あるいは謎が一つあります」と古泉くん。このあとはキョンハル展開になるわけだけど、やはりこの作中に何らかの七不思議が仕組まれているってことかな??
・キョンがハルヒのことを「ハル」って呼び始めたら、それはもうまさにキョンハルってわけだね!(←頭がおかしくなった男の妄言)
・最後はまた花札に絡めた展開。「恋すてふ」「これはどうも違うっぽい。」お前今わざとスルーしたろ。
・最後にまたシンボル事典に戻る長門。やはり今回はシンボリックに理解するべきなのかな。
・ファンタジーものの設定をぶつぶつ唱えながら考える古泉くん。これって吟遊詩人古泉ってことで、やっぱり『ハルヒ劇場』につなげてるっぽいですね。
・本編ではハルヒがいないシーンが多かったけど、キョンが最後に5人揃った状態をして「SOS団の真の日常が始まった」と締めくくっててちょっと感動した。やっぱりハルヒをハブってるって作品じゃないよね。少なくともキョンにとっては。
以下、全体の感想。
・キョンと古泉くんが作った七不思議のうち、5つは丑三つ時に発生していた。どんだけ怪奇タイム集中してるのよw まあ繰り返しは関西の笑いの基本だからな!
・参考文献リストが古文系のみで、海外文学やSF、ミステリ分野については自前の知識っぽい辺りで谷川先生のポテンシャルが末恐ろしくなった(←本を読まない人並みの感想)。
・あと『観測』に書いてあった何かが落ちてくる展開の話ではないし、鶴屋さんちのオーパーツも(少なくとも表面的には)出てこなかったのでちょっとホッとした。これ、まだ続きが有り得る書き方ですね!
・メタ的に、この作品中に七不思議的存在はあるのかないのか、あるなら何のことなのか?
・いやに過去作とのリンクを提示してくるので、リスト化すると何か分かるかも。過去シリーズ作品や派生作品をかなり意識しているように思えました。
・あと、今回古今東西の"本"に絡めた表現や展開が多すぎるように思う。ここには意味があるはずなので、本に詳しい人はぜひ解説オナシャス。あと、超メタ的になるけど、やはり筒井先生の名前を出している辺り、谷川先生ご自身の近辺にも何かあるんじゃないかと思わされました。
・今回、読むまでは「シリーズとしてのテーマや物語が深まったり進んだりする話だろうか?」とか構えていたのですが、読んでみたら抱腹絶倒の面白ストーリーで、「そういやラノベなんだから面白くないとな!!!」と思い直させられましたw というかギャグのキレは過去作より上がっているというか私好みのものでしたw 谷川先生、5年待たせて衰えるどころかパワーアップしてる!! 大変嬉しい作品でした!
・最後に、これについては自分、予想的中だったなと思いました。
見落としてたけど、この黄色部分もさあ…地味にさあ…
— 【非公式】涼宮ハルヒの覚書@祝☆原作15周年 (@haruhimemo) October 25, 2018
煽るようで悪いけど、ハルヒいないんなら古泉大活躍というか喋りっぱ確定じゃんこんなの。お姉さま方は酸素マスク買っといたほうがいいよ? pic.twitter.com/32BceLGJHu
というわけで、ざっと読みながらの感想や疑問点を書き出してみました!「ここはこういうことだよ!」とか「こうでは?」など、本記事のコメント欄にじゃんじゃん感想をお寄せください! 私が得します!!!
ではみなさんも、よき七不思議オーバータイムタイムを!
…って、オーバータイムってどういう意味だったのかな? 延長戦って意味なら、この延長戦で終わりではなく、ここからさらにシリーズ再起動させていただきたいものです!みんな、おハガキ出そうな!!〆切は2019年1月7日だぞ!!
→これ別の方の感想に書いてあったけど、ハルヒの出す8つ目の不思議=オーバータイムってことね! タイトルでオチを示唆してたのね! なーんだよかった安心!!
□過去の記事